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2010年 6月 27日 (日)

スカーレット その2


私の大好きな映画「風とともに去りぬ」

のスカーレット・オハラ。

自由奔放でありながら、慈悲深く信心深いしっかりとした母親に育てられたので、

約束を破ったり、一家を見捨てたりということはできません。

「家族の誰一人も飢えさせません。」と神に誓ったように、

一家の主として生きていきます。


人生の中で一番悲しいことがあったとき、

この強さはなんだろう?

と思ってよくこの映画を見ていました。


でも、よく見ているうちに、

彼女はほんとうに強いんだろうか?と思うようになりました。


南北戦争が終わり、誰もが新しい時代を生きていこうとするときに、

一番新しい時代を生きているように見えるけれども、

アシュレーという存在に対する強い憧れは、

母や父に甘えられていた、毎日が穏やかで華々しかった

自分の少女時代に対する思いではないのか、と思ってきました。


新しい時代に、前に進んでいけなかったのはスカーレットだったのではないか。


彼女はレッドにとても愛されながらも、今の幸せに気づけずにいます。

「愚かな女」とレッドに言われるスカーレット。


やり直せるとき気づけるときはいくらでもあったのに。


たとえば、アシュレーの誕生日の日。


レッドが子供と一緒に旅行から帰った日。


親友が亡くなってしまうとき。



でも、彼女は最後の最後まで気づくことができずに幻を追いかけてしまいます。


スカーレットは強いのではなく、不器用で愚かなのではないでしょうか。


そして、人というのはそんな風に愚かなものなのかもしれません。





彼女は最後には何もかも失ってしまいます。


気づかずに愛していて本当に愛されていた大切な人。

自分のことを唯一理解してくれる大事な友人。

ずっとあこがれていた人。


http://www.youtube.com/watch?v=yBH2i8WmcU8&feature=related



まちがえたい、と思って間違える人はいません。

知らず知らずにこんな場所に立ってしまっていたと気づくこともあるでしょう。



愚かで、迷って、失って、


それでも、


「明日は別な日。」


と言って


立ち上がって明日を生きていこうとするスカーレットが


大好きです。

C O M M E N T


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